修験道の山伏が山岳抖擻をする際に歌うように唱える「懺悔、懺悔、六根清浄」の懺悔は「さんげ」と発音する。「ざんげ」と濁るのがいまでは普通だが、濁らないのがこの語の本来の発音らしい。
さんげ、は散華に通ずる。人も花も散る時に罪が滅ぼされる、かどうかは分からないが、花弁がはらはらと散るように、生きることで図らずも身についた垢穢が真っ赤な花びらとなって剥がれ落ちてゆく姿を思うと美しい。
写真は34、5年前に高野山の青葉まつりで老僧が歩きつつ撒いたもので「紙散華」というらしい。
以来お守りとしてずっと持っている。
当時は京都に住んでいて、仕事に煮詰まると週末を高野山の宿坊で過ごしたりした。いまはオーバーツーリズムで京都はおろか高野山までもが混雑していると聞く。
まだほの暗い早朝から行われる勤行の荘厳さがまるで昨日のことのよう。
